総裁 秋篠宮皇嗣殿下のお言葉 公益社団法人日本動物園水族館協会2019年度通常総会

  • HOME
  • 総裁 秋篠宮皇嗣殿下のお言葉 公益社団法人日本動物園水族館協会2019年度通常総会

総裁 秋篠宮皇嗣殿下のお言葉 公益社団法人日本動物園水族館協会2019年度通常総会

2019年5月28日(火)

 公益社団法人日本動物園水族館協会「2019年度通常総会」が、我が国有数の総合港湾である名古屋港を持つ、ここ愛知県で開催され、本年も全国の動物園・水族館で日々業務に従事されている皆様とともに出席する機会を得られましたことを、誠にうれしく思います。

 当協会には148の動物園と水族館が加盟しております。これらの園館には、幅広い年齢層の人々が、例えば生物の多様性や生態への関心、環境の学習、美術作品の題材、親子で楽しむ空間など、さまざまな目的を持って訪れます。そして、生き物とのふれあいをとおし、生命(いのち)を感じ、多方面にわたる関心を抱くのではないかと思います。

 動物園や水族館には、このような関心に応える場、そして生命(せいめい)の感動を伝える場として、生き物が健やかで幸せに暮らせるような環境を整えるとともに、生物多様性の保全に関しても先導的な役割を果たすことが期待されております。
 そのようななか、今次総会においても、『「いのちの博物館」動物福祉 その学びと教育』をテーマとして議論がなされます。

 この度、総会の開催を引き受けていただいた「名古屋港水族館」は、1992年に開館いたしました。爾来、9世代に亘る南極オキアミの累代繁殖や人工の砂浜におけるウミガメの繁殖に努めてこられました。
 また、飼育展示する鯨類についての基礎研究にも力を入れ、国内で初めてシロイルカの自然繁殖を成功させるとともに、バンドウイルカの人工授精も成功させ、飼育する4種類全ての鯨類の繁殖を実現されました。
 さらに、小中学生を対象に、生き物とのふれあい体験などのプログラムを企画し、200名に上るボランテイアの方々が来場者に生き物の解説を行うなど、教育についても積極的に取り組まれているとうかがっております。

 動物園ならびに水族館には、それぞれの園館において、「自然系の博物館」としての幅広く重要な役割があります。本総会の機会に、そのことを改めて確認するとともに、種の保全活動や動物福祉の実践の場としての活動がさらに広がっていくことを期待しております。

 おわりに、このたびの総会において多くの意見交換が行われ、皆様にとって実り多い会議となることを祈念して私の挨拶といたします。